水素の基本情報について簡単にまとめた日記
「ディーゼル車はガソリン車に比べ燃費が良く環境に優しい」この通例は多く人たちにとって常識ではないでしょうか??今回のテーマである「なぜ水素が注目されているか?」「水素とは何なのか?」についても段々と知ってて当たり前の内容になりつつあるように思います。ちょっとしたときに自分を助ける情報を蓄えておけるように、水素に関する基礎的な内容/実用事例などを数回に分けて簡単に纏めていきます。
INDEX
なぜ水素が注目されるのか
世界規模で掲げられている【2050年迄にカーボンニュートラル(CO2排出量/吸収量を同量にする)達成】を実現するために燃料源として水素が必要とされている。
水素が他の物質に比べて優れている点は、複数の資源から生成できることや、発電時にCO2を発生させないこと。こと脱炭素化が難しい商業用・産業分野では水素利用が有力視されている。(低速回転時に大きなトルクが必要なトラクターなどの機械は電動化が困難)
一方で生成→運搬→保管→利用する全ての工程で技術的課題があることに加え、コストや設備面でまだまだ課題があることから水素社会はヒジョーに険しい!!ただし、再生エネルギー分野やEV関連において欧州に出遅れ気味の日本にとって水素分野で覇権を取ることが何よりも大事になっています。
水素とは何なのか
これに関してはどんな本よりトヨタ自動車のHPが分かりやすかったので、キーワードを抜き出していきます。
①水素は発火温度が高い 527℃
水素は危険というイメージが強いですが、実は他燃料と同様に安全に使えます。発火点はガソリン300℃に対して水素527℃であり、自然に発火しにくい物質。
②飛散しやすい まじ一瞬
水素は元素の中で最も軽いため、空気中に出ると瞬時に飛散します。万が一漏れ出したとしてもすぐに薄まってしまうため発火しにくい。(ちなみに水素は酸素の14分の1の軽さ。)
③水素は冷やすと液体になる -253℃
高効率に運搬する方法としてマイナス253℃にして液化する方法があります。体積は気体の800分の1に!
【その他の運び方】
●高圧に圧縮し専用トレーラーで運ぶ 関連情報~岩谷産業~
(プラパンガスと同じ方法だが運搬量に限度あり)
● パイプラインで運ぶ 関連情報~川崎水素戦略~
(費用がかかるため短距離での設備が現実的)
● 別の物質に変換して運ぶ 関連情報~水素の貯蔵・運搬最前線~
(技術とコストにおいて課題)
④水素ステーション増殖中 2021年147基→2030年1000基(目標)
水素自動車の普及を前提としつつインフラ整備を進めています。充填に3-5分かかるとのことだが、フル充電に30分かかると言われるEV車に比べると水素の優位性が分かりますね。一方で現在の水素ステーションはLPガスなどから電気を使って生成しており、CO2を多く発生させてしまっていることが課題でもあります。
⑤水素自動車MIRAIは航続距離850Km
めちゃめちゃ走るやん、というのが第一印象。ただ水素1Kgあたり1100円程かかりEV車と同距離走るのにコストが倍。2030年までにコストを1/3に持って行くのが当面の目標となっています。その背景にはステーション1つ設置に約5億円(ガソスタ5倍)が必要となることや、FCV社を利用する顧客も少ないことがあります!(ちなみにMIRAIは710万円~)
⑥水素にも種類がある
水素を生成するプロセスによって分類分けがあるんです。
グリーン水素:温室効果ガスを一切出さない。再エネを用いて水を電気分解 等
ブルー水素 :水素生成時に発生したCO2を集めて再利用する。地中に埋める等
グレー水素 :水素生成時に発生したCO2を回収しない。
グリーン水素活用が進むオーストラリアから水素調達するというのが、
日本の各企業の動きとなっていますね。
最後に
「カーボンニュートラル」とか「水素社会」とか、どこか遠い話のようですが、今後の日本の産業を左右する重要なテーマになることは間違いありません。ぜひ今後も情報を収集しながら理解を深めていきたいですね。僕も頑張ります。
▼参考動画